今回、私の研究公演は5回目を迎えますが、これまで4回、「女性の能楽師だけで構成する地謡による公演」としてやってきました。
平成22年に第1回として「松風」に始まり、その後「通盛」「求塚」「卒塔婆小町」を上演しました。あえて簡単には出来ない曲を選んでやってきました。
当初から5回を一つの節目として考え、最後に一番難しいと思われる三番目物を挑戦しようと当初から目標にしてきました。
これまでずっとシテを担って頂いてきた、一昨年人間国宝になられた大先達の野村四郎師に今回も「定家」のシテをお願いし、これまで幾度と打ってくださってきた柿原祟志師に今回も大鼓をお願いして「定家」を上演いたします。
5回目に選んだ「定家」は、とても太刀打ち出来ぬと心得つつあえて挑戦させていただきます。
是非、見届けて頂きたく存じます。